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ー観光スポットー

水配りの神話

伊豆諸島には「水配りの神話」があります。その昔、島では水が貴重で、水を分配する会議を行うために神様たちが神津島に集まったそうです。ちなみに、この会議の場に選ばれたことで「神集島(かみあつめのしま)」と呼ばれたのが神津島の名前の由来と言われています。
 
なぜ、神津島で会議が行われたかというと「三宅記」が関わってきます。
これによると現在静岡県三島市の三嶋大社に祀られる事代主命(ことしろぬしのみこと)が「島焼き」を行い、7日で伊豆諸島を初島、神津島、大島、新島、三宅島、御蔵島、八丈島、小島、大野原島、利島の順に造ったと言われています。
そして、各島にお后様が住みそこで王子たちが産まれました。神津島には阿波命(あわのみこと)というお后様が住み、たたない王子(物忌奈命(ものいみなのみこと))とたうない王子が産まれました。
続日本後紀によると、長浜の御前と呼ばれた阿波命は本后ですが、自分より先に後后の神階が上がったことに怒りを爆発し、838年(承和5年)に天上山が噴火したと言われています。その音は遠く京都まで聞こえたとか。これにより、朝廷は阿波命・物忌奈命の神階が上がったそうです。
 
話を戻しますと、この伊豆諸島を造ったと言われる事代主命が静岡県下田市にある伊古奈比咩命神社(いこなひめのみことじんじゃ)、通称白浜神社に所在をしていて、ここから1番近い神津島が会議の場になったと言われているそうです。
 
さて、神様たちが集まって宴会をした翌朝。水を分配する会議には、御蔵島、新島、八丈島、三宅島、大島それぞれの神様が順番に到着。寝坊した利島の神様が遅れてきた時には、汚い水が少ししか残っておらず、それに怒った利島の神様がその水で地団太を踏んだら水があちこちに飛び散ったので神津島は湧水があちこちにある、と言われており、島内には東京の名湧水57選に選出された“多幸湧水”“つづき湧水”があります。
 
水の分配は先着順で、最後に来た人に残さない・・・神様たちの会議もなかなかシビアだったんですね。
 
この神話に関わるスポットをご紹介します。
●水配り像(前浜)
島で唯一の信号からすぐの所に水配りのモニュメントがあります。分かりやすいのはぐーぐー寝ている利島の神様。1番上でひしゃくをかざしているのは、伊豆諸島の国造りを行って会議を主催した事代主命(ことしろぬしのみこと)でしょうか。
水配りの神話も書いてあるので、ゆっくりお散歩をしながら眺めてみてはいかがでしょうか。
昼間は青い海を背景に、夕方は夕焼けを背景に写真スポットでもあります。
 
【アクセス】まっちゃーれから徒歩で約3分/浜の家から徒歩約2分
【駐車場】なし
【トイレ】なし
【その他】ベンチ
 
●神集島オブジェ(神津島飛行場)
神津島飛行場を出るとすぐに目に入るのが7人の神様が立ったオブジェ。島名の由来となった「神集島」のオブジェです。
 
【アクセス】まっちゃーれからバスで約20分/浜の家から徒歩約3分+バスで約20分
【駐車場】あり
【トイレ】あり
【その他】
 
●不入が沢(天上山)
「はいらないがさわ」と読む天上山白島登山口から登った10合目近くにある場所で、水配りの会議が行われた神聖な場所とされています。
 
【アクセス】まっちゃーれからバスで約10分+徒歩約50分/浜の家から徒歩約3分+バスで約10分+徒歩約50分
【駐車場】なし
【トイレ】なし
【その他】

水配り像
神津島空港
天上山 不入ガ沢